RUSSETY FACTORY見学

[山ナ鞄]のアイテムに使用している、
RUSSETY LEATHER 山口産業さんの、
工場見学が再開されたとの事で、
さっそくお邪魔してきました。

以前伺った工場横の事務所は、
リノベーションで素敵な空間に^^
いろんな動きがストップしていたコロナ渦ですが、
だからこそ新しい動きも、できたのかもしれません。

工場を見学する前に、そのリノベーションした2階の空間で、
『獣革の知識や活用法』の講座にも参加しました。

受講者は私と、獣害と革について研究している学生の方と猟師の方の、三人。


山口産業さんは、私が使用している
国産豚革のみならず、

やさしい革の約束の一つ、
MATAGI PROJECT にて、
獣害対策で廃棄されてしまう
鹿や猪などの皮を扱っていて
それにも興味があって、参加した次第。


講座を受ける前は、
最近はジビエ肉も浸透してきているし、
革の活用も進んでいるのでは?
と思っていたのですが

いやいや、いやいやいや、
聞けば聞くほど、なかなか
うまいこといかんもんですなあ。

食肉やペットフード利用は、
場所や地域にもよるだろうけど、
捕獲量の1割いくかどうかで、
さらに革の利用は、更に少ないとの事。

もともと、農作物への被害対策なので
食肉や革への利用を念頭にした
捕獲の文化が、日本になかったそうで

一緒に参加した猟師の方は、
古い日本文化の中で、
目上の方に失礼の無いように
改善できる方法を探る大変さを
話してくれました。

でも、今の社会にあった
新しいシステムを、
いろんな立場の方が、
少しずつ構築していると
知る事が出来てよかった。

私は、革をアイテムにする立場なので、
「素材を選ぶ」そして、「素材の良さを
伝える」という責任があるのだな。

素材を活かす責任もしかり。

獣革でのアイテムも、展開したく
いろいろと勉強の日々です。

講座の後に、
工場をぐるりと見学。

鞣す豚革は
いつも、届いて開封するたびに
良い匂いがするのだけど、
工場内は、まさにその匂いがして
びっくりしました。

たぶん、これがRUSSETY の
渋の匂いなんだろうなあ。

工場2階では、クラストという状態の
豚革が干されていました。

クラストとは、色や仕上げ加工をしていない状態のもので
『天然物たい焼き』では、この革を使用しています。

見学の後、さっそく何枚か
革を購入しました。

ベージュと緑とクラスト。

ベージュは、玄米おにぎり。
緑は、桜餅や柏餅の葉っぱ。

クラストでは、たい焼きのほかに
どら焼きや大判焼きも予定している。

もう少し手を動かして、
秋には販売開始できるかな?

本当に作りたいものは
時間がかかりますね、、、

本革アイテム、試作中

桜餅ポーチ/1stサンプル

前回、仕込みをした分の本革アイテムが完売いたしました!
お求めくださり、そしてご愛用下さり誠にありがとうございます。

一部のパーツを手染めで作った子たちは
拙くはあれど、とても愛着のある作品で、大切。
これからも、改良し
定番として作り続けていけたらと、
思っています^^

新作や定番の改良のため、本革アイテムの制作は
一旦お休みいたします。乞うご期待!!!

*布物は、変わらず制作中です^^*

現在、次なる革を仕入れるために
以前から使用している「やさしい革」はもちろん、
白く柔らかい国産豚革を求めて、
墨田のタンナーさんに相談したりしています。



おにぎりや桜餅など、
私のアイテムに必須の、白とピンク。

前回はタンニン革の上に、
顔料を混ぜた塗料を
白粉のようにポンポンと手染めして

作品として、これは納得している。

ただ、定番の商品として
安定して作っていける様な、
堅牢度や耐光、摩擦などの
データを出ているわけではないので

手染めの作品は
イベント時に数量限定で。

webshopやデパートでは、
タンナーさんから仕入れた色革を使用。

という形で、今後は
展開していこうと思います。


白とピンク
実は、この明るい色の革を
作ったり染めたりは、
相当難しいそうで、、、

皮を革にするナメしの方法は、主に
「タンニンなめし」と「クロムなめし」
の2種類ですが、基本、

タンニン → 地色が淡い黄色
クロム → 地色が淡いブルー

黄色やブルーの上に、いくら
色を重ねても白にはならず、、
タンナーさんそれぞれ、独自の
技法で、白い革の開発に苦戦している。

皮の個体差、部位の差、気温、湿度、
環境や人体への配慮など、
想像するだけで、無限ループになる
難しさで、本当、尊敬します。
本当、すごい。



尊敬と感謝を込めつつ、
中村貿易さんで
購入したピッグスエード ↓

ノンクロムの革に染めた、
パステルスエードです。

早速、手持ちの革と合わせて
桜餅ポーチを試作してみました
(冒頭の画像のもの)

スエードは初めて使いましたが
色や手触りが、ほっこりしている。
中村貿易さんは、色数が豊富なので
ここ数年、頭の中にある
「練り切りポーチ」
が作れるやもしれん?!

練り切りって、大きくなると
可愛いのか?という
疑問が出てくるが
でも、逆に大きい事で
ちょっとグロくなって
面白いかもと期待してみたり、

レザーフェアでぐいぐい相談した
タンナーさん(ご迷惑かけてたらどうしよう、、ていうか100%ご好意で受けてくださった。すみません。。)にお願いした白い革も今週受け取りに伺うし、

天然物の鯛焼きを焼いた
「やさしい革」の
タンニン生地で、
回転焼きと、せんべいも
作る予定なのですよ。

「やさしい革」のこげ茶と
ピッグスエードで、
栗饅頭のポーチも作りたいし、

やりたい事が大渋滞している。
楽しみにしていていただけたら、
幸いです!!!